2008年12月12日金曜日

アメリカの大学留学に必要なSAT

SAT(Scholastic Assessment Test)は、アメリカの主要大学・有名大学を受験する際に、TOEFLと並行して要求される。

TOEFLだけでまたTOEFLなしでも入学できる大学ももちろん在るが、日本人が聞きなじみのあるアメリカの大学のほとんどがSATのスコアを入学審査条件としている。

英語Critical Reading800点、Writing800点と数学800点、計2400点によるテストである。
入学基準で、90%以上や95%以上というのは2400点満点中何%得点できたかという意味だ。

英語についてはTOEFLが母国語を英語としない留学生対象のテストなのに比べ、SATはアメリカ人の高校生が日本の共通一次試験のように、血眼になってポイントを上げようと努力するテストなので、英語の難易度は相当高い。

私が思うにTOEFLは、ネイティブの生徒たちにとっては7thグレード(中学1年生~中学2年生)でも英語のvocabularyについては問題なく読みこなせるはずだ。
試しにKohinoorの7thグレードの生徒にReadingセクションを数問試したところ、100%正解とはいかなかったが70%以上のできであった。

このことは何を意味するかというと、TOEFLは英語のトレーニングをこなしていけば、入学ラインまでもっていくことは比較的容易であるが、SAT英語は留学期間の短い留学生にとって、至難のテストであるということだ。
SATの対象学年である11th~12thグレード(高校2年~3年生)までに、少なくとも3~5年間以上の留学期間がないと、このSATテストで高得点をマークすることは非常に難しいと思われる。

逆に小学生から英語圏へ留学を始めた生徒たちにとっては、さほどSATが驚異の英語レベルであるとは思えない。
やはり英語は、会話の部分を抜きに考えると語学なのだ。
一つの語学をネイティブ並みの水準まで引き上げるには、努力も必要だが時間もかかるということ。

ネイティブですらSATグラマーに手を焼くくらいだから、テストというポイントで評価される世界では、
語学の基礎は非常に重要な要素である。
英会話はできるけれど高度なグラマーはどうも苦手だという留学生は大勢いる。

日本式のグラマー主体の英語教育は、このSATの分野では活かされる。
ただ、SATで使われる英語のレベルは日本の大学の英文科以上なので、英語で行われる各教科の授業に何時間浸かっていたかが、ポイントの高低を決める要因となる。

数学については、高校の数学Ⅰ~数学ⅡBのレベルがマスタできている生徒であれば、さほど難しくはないと思える。
ただしポイントは英語と同じことだが、出題は当然英語なので、数学で使われるvocabularyや独特の言い回し、日本の数学にはない概念や分野があるので、その部分を集中的に勉強する必要がある。

日本から短期留学してきた有名進学校の高校2年生の生徒も、計算に関する問題はスラスラと解答できたが、文章題については50%程度しかできなかった。
英語レベルが追いついていないというよりもむしろ、数学を英語の授業スタイルで受講していないので解けないと言った方が正確だろう。

このようにSATでハイスコアをマークするのは、英語の授業に接している時間が長ければ長いほど有利である。
留学期間が長ければ長いほど、SATを攻略することは容易となる。
もちろん日頃勉学をさぼっていたり、レベルの低い授業を受けていては無理だが。

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