2008年12月15日月曜日

英語圏への留学で学校の教師になる

アメリカに端を発した世界的金融不安は、1929年の世界恐慌に匹敵するくらいになるのではないかと言われている。

昨年度は下降していた失業率も急激に上昇しだした。
日本でも派遣社員はもちろん正社員の人員削減が毎日のようにマスコミを賑わし、経済は不況まっしぐらに向かいつつある。
円が強いので輸出産業は大変だが、資源の輸入という意味ではまだ救われている。

不況に強い職業はなんだろうかと考えてみた。
再就職を考えた場合、やはり求職需要のあるライセンスを活かした職業ではないかと思う。

英語圏であるサイパンでは、弁護士・医師・薬剤師・公認会計士そして学校の先生である。
弁護士の収入は本人の経営手腕によるところが大きいが、その他は人材が不足しているため、給与も一般職よりも高給となっており、魅力的な職業となっている。

ソフトエンジニアやプログラマー等の先端技術を要する職業は必要ではあるが、未だサイパンの経済がそこまで熟成していないので必要に応じて外注しているの状態である。
これは自治政府のコンピュータ―システム設計・変更でさえ入札制度で外注するため、島内ではなく海外のエンジニア会社が受注することが多い。

サイパンでなぜ学校の先生が不足するかというと、まず子沢山。
一家に3~4人はザラ、300坪の土地を成人になると自治政府から一人づつに無償で支給されるので、将来の心配がない。
子供が多いと、ファミリーで取得した土地が、どんどん広がっていく現象が見られる程だ。
フードスタンプと言って食糧の金券も、乳幼児期には無償で配布される。
至れり尽くせりの子供保護政策の上、公立ならば高校までわずかな費用で勉強できる。

このような恵まれた環境だから子供は、周りにいっぱい。
公立の小学校・中学校・高校は生徒で溢れかえっている。
そこで学校の先生はどうかというと、サイパンはアメリカの教育システムなので、本来アメリカの大学卒で教職課程を修了した教師が必要なのであるが、教員資格を持っている教師が圧倒的に少ない。
おまけに1クラスの定員が約20名だから、教師の不足問題に拍車がかかっている。

現状は、毎年何十人も学校の先生が不足している。
アメリカ本土の人からするとサイパンは領土だという認識がなく、位置さえ知らない人が多い。
だからサイパンを目指してくる教師は、皆無に等しいと言っても過言でない。確かに本土からは遠すぎる。

生徒たちに恵まれた環境と優秀な教師のもとで勉学してもらいたいと常々思っているので、英語圏のサイパンで、教師になりたいと志す人が日本から来てくれないものかなと、いつも期待している。

現地にある北マリアナ大学では、初等教育科のコースもあるので、大学へ入学・転入して教員資格を取得することも可能だ。
就職先が無いと日本国内で右往左往するのも仕方がないご時世だが、いっそ海外へ目を向け、英語圏の教師を目指して留学することは、メンタルヘルスケアも兼ねて、よい再就職支援のアイデアではないかと思っている。

日本の大学を卒業している人は、科目によっては単位の互換性も図れる。
大学で受講するのだから、上級英語・ビジネス英語をマスターすることも可能なので、一度で二度おいしい実益のある留学だと思う。

私はKohinoorの塾で生徒たちをフォローする立場なので、教壇に立つことはない。
ぜひもっと若い人が、志を新たに海外へ飛び出し、英語をマスターして学校の先生になってもらいたい。大学入学・転入に関することや、英語の基礎力アップ、学生ビザ取得など、留学に関するフォローは私が責任を持ってお手伝いする。

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