2008年12月8日月曜日

留学生の日常生活・・・中学生

中学生になると学校によって異なるが、クラブ活動が盛んになってくる。
アメリカだからかバスケットボール・バレーボール・野球などのスポーツ、演劇、美術、ブラスバンド等の文科系クラブももちろんある。
特にスポーツに関しては小学生から引き続き、テニスや水泳など選手権に出る兵も芽を出してくる。

一般的に私立学校の場合は、学年の生徒数が15~40名くらいなので、あまり数多くのクラブはないが、指導者が居るとクラブが存続するといった様相をなしている。

季節ごとにそれぞれのスポーツの大会が行われ、生徒に誘われ観に行く機会がある。
プレーそのものは、日本やアメリカの中学生たちの優秀なクラブ生徒の運動レベルはないが、何かのんびりして気が休まるというか、白熱しているのは応援席ばかりなりといった表現がぴったり当てはまるのもサイパンならでは。
興奮してくると英語だけではなく、観客席から母国語が飛び出したりするのも人種のるつぼサイパンならでは光景だ。

こうして書いているとスポーツばかりかと思われるが、決してそのようなことはなく、ほとんどの生徒たちは難しくなっている各教科に追われている。
内容も深度も6thグレード(6年生)から急激に高まり、7th~8thグレードは覚えなければならないことが山ほどあるのだ。

宿題を1日3~4時間かかる程度の量を課す学校もある。
それでも生徒たちは頑張って毎日を乗り切っている。

生徒たちを見ていて偉いなと感心するのは、塾の休憩時間にさっと本を取り出し読書する習慣を持っている生徒が多い事だ。
宿題かと尋ねたところ、そうではなく新刊本で興味があるからと言ってさりげなく答えてくれた。
確かに見るとハリーポッターの最終版。
作者が小中学生に読めるようにと執筆したとは聞いていたが、あの厚さの原書をすらすら読むリーディング力は、日本の大学の英文科の学生も真っ青になるに違いない。
もちろんハリーポッターだけではなく小説や随筆などで、さりとて決して漫画の本はない。

この読書する習慣というのは非常に大切なことだ。
英語力をアップさせる要因の70%はリーディングスキルである。
リスニング・ライティング・スピーキングは30%である。

留学生に私が望んでいるのは、英語圏に留学して数年で英語を話せるようになるのは当たり前。
英語の本当の力をつけようと思ったら、読書は欠かせない。
英語のエッセンスが詰まっている。
このことは日本語に置き換えても同じこと。
英語のレベルを上げたいのなら読書・新聞・雑誌・WEBなんでもいい、活字を読むこと。

ネイティブは慣習的にこのことをよく知っている。
語学のレベルで教養レベルや生活レベルが判断されてしまうことを、そしてアメリカは結構この辺りの差別ではなく区別が、しっかりと根付いている国だから。
自由主義という名の下にある差別と区別、アメリカに長期留学する中学生時代には、きっと気づくことになるだろう。

だからといってアメリカを毛嫌いすることはない。
どこの国でも似たような差別や区別は水面下で存在している。
せっかく英語圏に留学したのだから、アメリカが持っている浅くて広い文化の根底を知り、理解できるようなると、自分自身の視野と価値観が広がり、将来の大学進学やビジネス、人生においても必ず役立つことは間違いない。

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