2014年12月2日火曜日

留学生と中学・高校入試

日本の進学制度に置いて、有名大学や学部への入学を目指す場合には、中高一貫の進学校を目指して、小学低学年から学習塾や通信教育、家庭教師と様々な手を尽くして、中学受験に備えるのが、既成事実化している。

多くの生徒が受験対策しているから、最低限他の生徒と同様の対策をして難関大学や学部の選考に臨まなければならない。
一般入試は来年の話だが、推薦による選考はもうすでに終了している学校もある。

サイパンに長期留学した中学生のご両親とお話した際に、日本の現在の中学受験体制に疑問を感じられ、今後子供が社会に出た際に、必要不可欠な本格的な英語力を身につけさせたいという目的でした。

本格的英語というところがミソで、日常生活レベルの英語ではないという事。ビジネスの場面でも使える英語というレベルを指しています。
インターナショナルスクールの中学過程の英語力は、英検準1級クラス以上なので英語力という側面だけでも、基礎のビジネス英語レベルは理解できると思われる。
それ以上に、英語圏でビジネスをするとすぐに思い知らされることは、英語だけではなく社会・科学・数学の知識も不可欠であるということ。
歴史・文化・自然科学といった主要教科を履修して得ることができる知識やレポーティング力が、実践社会で本当に役立つ。
ビジネスをする際に、相手のことを知って、相手と対等に商売や仕事をこなすためには、教育レベル、慣習、歴史的や文化的な背景等を知ることが本当に重要で必要不可欠だと、過去のアメリカ本土での経験から悟った。

英会話ができることはコミュニケーションを図るために重要、でもメールやプレゼン、企画書、契約書等、ReadingとWritingもできる英語の総合力を身につけることがビジネスに直結することは言うまでもない。


2014年11月28日金曜日

留学生と帰国子女枠

先日、学生寮の生徒とそのクラスメートである韓国人の高校生と食事をする機会があった。
クラスメートは中学2年生の頃からサイパンに長期留学しているので、既に3年間以上通学しているので、英語は堪能で、発音も良く標準的なアメリカンイングリッシュを話す。

大学進学に関して興味があったので尋ねてきたところ、アメリカ東部の芸術系の大学進学を希望しているとのことだった。
その際に、一番興味があったのは、韓国の大学進学における帰国子女枠制度を利用した入試システムはどうなっているかということだった。

昨年、サイパンのインターナショナルスクールを卒業した高校生12名が、超難関といわれるソウル大学に合格していたので、どうしても母国の人に詳しく聞いてみたいと思っていた。

韓国の有名大学進学に関して、帰国子女枠を利用するには、単身留学の場合12年間の留学実績または、保護者の仕事等の関係で3年間以上海外で正規留学した証明が必要とのこと。
この基準は日本に比べて非常に厳しく、、留学生が年々増えているので、韓国の帰国子女枠制度のハードルは厳しくなってきていると聞いた。

日本の場合は、海外留学を希望する生徒が少なく、帰国子女枠制度を利用する入試が難しくなってきているとは聞くが、韓国の比ではない。
韓国の場合、国内の有名大学を卒業しなければ、官僚や財閥系の企業など良いとされる就職先への道は開けないという厳しいお国事情があるようだ。

そのためファミリーによっては、私の韓国人の友人もそうだが、サイパンで起業して数年間を過ごし、子供がアメリカの大学または、韓国の有名大学に入学し、卒業時期にアメリカへ移住、または韓国に帰省するファミリーも多い。
子供の教育と進路のために、親戚縁者まで巻き込んで、そこまで考えて行動する韓国の人たちには、ある意味敬意を払う。
韓国の留学生たちのこのパターンは、すでにサイパンでは、もう30年間近くも続いている。




2014年11月20日木曜日

留学生とホームスティ

留学生の滞在先として人気があるのがホームステイ。
英語を日常使用してるホストファミリーに囲まれ、学校以外でも英語を使ってコミュニケーションが図れるので、英会話が短期に上達すると考えられるからです。

かつて、カリフォルニア州オレンジカウンティで、日本から年間約1,000名の語学留学(期間は1~9ケ月)の学生たちの住居を数年間アレンジした経験からすると、ホストファミリーがスクリーンで出てくるプール・庭付きの豪邸である例は稀で、一般的には、広告やコミュニティでホストファミリーを募集し、留学生たちを預かってもらう事になる。営利目的のファミリーももちろん含まれる。
なかには、看護師・消防士・警察官等のホストファミリーもあったが、仕事が24時間体制で不規則なので、夜間ホストファミリーが不在という事態も起こったりした。

朝食や夕食が準備されていないというクレームはざらで、ホストファミリーが不在の場合は、冷蔵庫の食材を自由に使って自分で調理しても良いのだが、それもできずに困っている等、1日に数十件のクレームや要望が殺到した。
語学学校を運営するアメリカの外資企業では、ホームスティとはそのようなものだという概念があり、日本で思われているホームスティとはイメージが異なる。
文化・慣習・食べ物全てに於いて、人種や個人の志向があるので、それに溶け込んで生活する柔軟性と適応力のある学生さんや人だったら大丈夫かもしれません。

クレームが余りにも殺到したので、ESL教室のある各大学側と交渉し、学生寮及び食堂を利用できるように改善した所、クレームはほとんどなくなり、研修期間途中で辞めて帰省するケースも皆無となった。

やみくもにホームスティを非難しているわけではなく、期間が短く数日~数週間程度でしたら、ホストファミリーともうまくやって行けるのではないかと思いますが、期間が長くなるとなかなか難しい状況が生まれてきます。
高校の交換留学制度は、学校どおしが生徒を交換し合うので、お互いの子供を預かるということで、当然留学生たちは、ファミリーから歓待されお客さんのような扱いをされるので、あまりクレーム等は発生しない。学校送迎も確実に行われるので、体験留学としては良い環境だと思う。


2014年11月15日土曜日

インターナショナルスクールの宿題や課題

Kohinoor学習塾をオープンしていた頃、サイパンのインターナショナルスクールの通学する韓国人・チャモロ人・日本人・インド人その他さまざまな国籍の生徒が通塾していました。学年も幼稚園~高校2年生と様々でした。
ローカルの生徒たちは数学の成績をAやA+に上げたいために、韓国人や日本人の留学生たちは、日々の宿題や課題をこなすためにと目的はそれぞれ異なっていました。
現在も、学生寮(コンドミニアム)に滞在している生徒たちの宿題や課題をフォローすることもあります。ほとんど自分でこなすことができるのですが、不明点がある場合に、内容説明と解答するためのポイントだけを教えています。

学年・担任・教科・担当教諭によって宿題・課題の量は異なるのですが、テキストは日本に比べてボリュームがあるので、1年間で記述された内容を授業中にすべて説明することは困難だと明言できます。
そのため必然的に、宿題や課題でフォローせざるを得ない状況が生まれます。
宿題やテストでどこまで理解できているかを把握し、課題等で基本的な習得した知識を活かした、個人または複数名でのグループプロジェクトを定期的に課されます。

平均的にローカルの生徒たちが一日1~2時間を要する宿題・課題が出ます。但し、留学生たちは、英語の読解に当然時間を要するので、消化するのにその倍の時間は費やすことになります。

1日スクールで7.5時間、帰宅してから2~4時間と、留学生たちは平均10時間を英語社会で過ごすわけですから、英語力が格段に身に着くことは言うまでもありません。
またその英語力というのは、テキストの内容が主体ですから、単語量は半端ではなく学年によって異なりますが、年間3,000~5,000の語彙を記憶することになります。
もちろん宿題・課題は読解力・文章力を必要とするので、Reading, Writingの力は必然とついてきます。
英会話は、スクール内でのコミュニケーションをとっているうちに1年間留学すれば、ほぼ生活レベルの会話はできるようになります。それよりもっと重要なことは、授業・宿題・課題を通じて習得する読解力・構文力そして、英和中辞典にも出ていない圧倒的な語彙力の習得です。

将来、英語圏の大学へ進学したい、国際社会で活躍しようと志す生徒には、このレベルの英語力が要求されます。またテキストやインターナショナルスクールでの経験を通じて会得する歴史・文化・慣習等が、圧倒的な英語力というバックボーンに肉付けされることは言うまでもありません。

2014年11月11日火曜日

留学生とPC

サイパンでは、中学生になると政府から各生徒にPCが無償支給される。
ワード、エクセル、パワーポイント等のオフィスソフトがインストールされ12インチ程度のラップトップPCです。インターナショナルスクールの授業で、インターネットを駆使する課題や宿題、ワードを使ってレポート、パワーポイントでプロジェクトの発表等をするために必要だからです。
そのため、中学生以上は必ずPCを所有していて、普通にPCを使いこなせるようになる。

もちろんスクール内で利用するだけでなく、FaceBookのグループワークでコミュニケーションツールとしても多用されている。宿題やプロジェクトをこなす際に、特にまだ英語に慣れない留学生たちにとって質問したり、解答を教えあったりと非常に便利です。

ということは、留学生はPCをそつなくこなせるスキルも必要とされ、キーボードの配列や各キーの機能程度は覚えておく必要がある。PCはツールですから最初は不慣れでも、生徒たちの適用力はすさまじく、すぐに各ソフトやアプリケーションの使い方を覚え、PCを最大限に有効利用する術を習得していきます。

デジタルに早く慣れさせるという、アメリカ教育各省の発想は、将来のITやコンピュータに代わる最先端のツールや情報社会を開発する先駆けになっていると思うのは私だけだろうか。


2014年11月5日水曜日

留学を開始する時期について

長期留学を開始する生徒はもちろん、保護者の方からよく受ける質問として、日本の学校は3月で修了しますが8月の新学期からでしょうか?それとの早いほうが良いですか?と。
サイパンのインターナショナルスクールの場合、各スクールによって開校日は異なりますが、8月初旬には新学年がスタートします。
少しでも早い時期に転入し、8月の新学年開始に備えたほうが良いとアドバイスしています。

生徒は年齢にかからわず、新しい環境で、新生活をスタートするわけですから、少しでも早くスクール、生活環境に慣れたほうが、精神的なストレスを和らげることができます。
6~7月の2ケ月間は夏休みで日本に帰省するのですが、それまでの4~5月の2ケ月間で、インターナショナルスクールの授業・宿題・課題といった学習的なことから、クラスメートにどんな生徒がいるか、一日の生活リズムはどうすればよいのか等を体験することができ、新学年をスムーズにスタートさせる準備期間として、明らかに有効的です。

英語レベルは明らかに高いので、どのレベルの英語力をこれからの留学生活で習得すべきなのか身をもって体験できます。
6~7月の夏休みの期間に、英語を勉強しなければと生徒が自覚する要因になるのと同時に、8月の新学年スタートに向けて心の準備もできると思います。
スタート時期は特に重要なので、早く留学を開始して良かったと、どの生徒も事あるごとに言っています。

2014年10月25日土曜日

サイパンのインターナショナルスクールの教育レベル

一概にUSA圏内で教育レベルを表す指標として用いられるのはSAT(Stanford Achievement Test)が一般的ではないかと思われます。
USA大学に進学する際の適正試験であるSAT(Scholastic Assessment Test)とは異なり、ここで言うSATは、各学年の小・中・高校生がUSA全土でどのレベルに位置するかを判定するテストで、通常SAT10と呼ばれています。

SAT10は全米80%以上のスクールの生徒が受験していますので、そのテストの得点で全米レベルでどのランキングにそのスクールが位置するかを判定することができます。
サイパンの私立インターナショナルスクールのほとんどは、SAT10で全米40%以内にはランキングされていて、その中でも進学校といわれているスクールはもっと上位にランキングされています。

そのためUSAの大学に進学を希望するアジア圏の留学生は、教育レベルが比較的高いサイパンを選択しています。
特に韓国からの留学生は、昨年度帰国子女枠でソウル大学に12名合格しました。この数字は高校3年生がサイパンで約800名ですので、特筆すべき数値だと思う。
もちろんソウル大学以外に、UCバークレーやUCLAなど、USAの有名大学への合格者もいます。

ただ一つ言えることは、日本の受験戦争に見られる過激な猛勉強をしているわけではなく、SATで求められる英語・数学の基礎を忠実に履修し、日々の課題や宿題を確実にこなして、主要教科で好成績のAまたはA+を取得していることである。
主要教科の成績は、大学受験資格に関わってくるので重要。

USAの大学は、TOEFL、SAT、内申書等の書類審査で合否が決定する。
ということは、毎日積み重ねて努力した成果が、直接大学進学に結びつくので、大学入試テストが合否に重きをなす日本とは根本的に異なる。

2014年10月20日月曜日

サイパンのインターナショナルスクールのクラブ活動

サイパンにある私立学校のほとんどは小学校から高校までの一貫校です。なかにはK-3(3歳児)から高校までの一貫校もあります。

規模は小規模で、1学年1クラス、1クラスの定員は15~25名といったところ。
中・高生の生徒数が限られているので、クラブの種類も限られている。
スポーツ系ではバスケットボール、バレーボール。人気のサッカーやテニスは、スクールではなく、各インストラクターが教えているクラブ組織に参加することとなる。
文科系のクラブでは、マスコミ、演劇その他、あまり多くないが、興味のある生徒は熱心に活動している。
学園生活において、多国籍のクラスメートや先輩後輩たちと、交流を深めるには絶好の機会で、英語によるコミュニケーション能力ももちろんアップします。

それだけではなく、アメリカの大学へ進学する際の内申書に、クラブ活動やボランティア活動も有効的に作用する一面もあります。留学生の一人は、積極的にスポーツ系だけではなく、レッドクロス(赤十字)のボランティアにも参加しています。

スポーツ系では、サイパンのスポーツ協会主催のリーグ戦がシーズン毎に行われ、各スクール対抗の試合を観戦するのも結構面白い。生徒たちはみんな真剣になって勝敗~優勝を争います。
文科系も発表会や、コンテストがありスクール対抗になると結構燃えています。

スクールの授業はもちろん重要ですが、クラブ活動を通じて得られる交友関係や異文化コミュニケーションは、各国の人種が集まるサイパンならでは、国際色が豊かで、ガーディアン(現地保護者)として見守っていて、日々様々な出来事や場面があって、興味深く感じる。






2014年10月16日木曜日

サイパンのインターナショナルスクール

学生(F-1)ビザを取得して、サイパンのインターナショナルに通学している長期留学生たちは、毎日頑張っています。個々の生徒たちのプライバシーを尊重したいので、インターナショナルスクールは、実際どんなところなのかを書いてみたいと思います。

教育カリキュラムは、USA本土と同一なので、はっきり言って英語レベルは高いです。小学生高学年になると、日本の高校レベルの英語力を必要とされます。
一日7~8時間、スクールで英語漬けになるわけですから、すぐに英語力はつくと思われがちですが、留学当初に授業を単に聞いているだけではさっぱり判らないというのが、留学生たちの本音です。
担任の先生や教科担当の先生たちは、宿題や課題を生徒に課しますので、平均日々1~3時間、学生コンドミニアムの部屋に戻って、電子辞書やPCを使って各自こなしています。
その結果、英語力が最初は徐々に、そして約1~2年間かけて現地の生徒たちの英語レベルに追い付いていきます。
追いつくまでの期間は確かに大変ですが、日本でこれだけの英語力をつけることは至難の業で、やはりUSA圏で勉学することが最短だと思われます。

海外留学している小学生・中学生たちの自立心

サイパンで親子留学のアレンジを永年してきました。お子様は保育園から高校生まで、母子で数日間の短期留学から1年間以上の長期留学まで、年齢・性別・期間を問わず、保護者のご要望、お子様の性格や英語レベル等に合わせて、インターナショナルスクールをアレンジしてきた。

その際に思ったのは、海外のスクールで勉学だけでなく生活することによって少なからず自立心が芽生えてくるということ。年齢のよって質・規模は異なりますが、日本では経験することが無いだろうと思われる体験や出来事に対処していくことで、生まれていると思われる。

お母さんと一緒に母子留学しているので、日本にいる時とほとんど変わらない環境だと考えがちだが、やはりサイパンは海外。繁華街やホテルでは通じる日本語も、離れるとやはり英語だけ。生活習慣や文化が異なる環境で遭遇する様々な出来事。その中で特に小学生や中学生たちは初めて日本との違いや、日本の本当の良さを体感していくことになる。

日本では近い将来、英語ができて当たり前、英語ができないと社会で困ることになるといわれて久しいですが、英語が流暢にできたとしても自分の考えていることを英語で表現できなければ、あまり役に立つとは思えない。

本当の意味で英語ができるというのは、自己表現を英語の文章や会話を通して、相手に伝えることができるかどうかではないかと考えさせられる。日々、スクールや日常生活で、英語によるコミュニケーションを図っていくうちに、個性を生かした自立心が芽生えて行っているように感じられる。