2009年9月18日金曜日

受験対策と帰国子女枠

そろそろ志望大学・志望中学を決める季節になってきている。
偏差値に基づいて合格率を推定し、目指す志望校に向かって受験勉強を続ける受験生たちの努力には、経験したものでなければ判らないプレッシャーと集中力が表裏一体で存在していることだろう。

受験戦争については、ここで述べるつもりもないが、競争原理・弱肉強食の原理は、日本に限ったことではないことだけは確かである。

サイパンで学習塾をしていると、韓国・USAもこの競争原理が働いていることに気がつく。
特に韓国はこのことが顕著に表れ、ソウル大学と超有名私立大学出身でなければ、出世できないと明確に受験生や保護者の方が表明している。

そのため帰国子女枠を利用して母国の有名大学に入学するか、それと同等の扱い、もしくはそれ以上に優遇されるUSAの有名大学を目指すことになる。
もちろん英語が出来、USA大学出身ということになれば、男女とも出世コースへの近道であることには違いないらしい。

もちろん競争意識は、日本人生徒とは比べ物にならず、USAの奨学金を取得することが、彼らのプライドであり、高額な大学の授業料をカバーするための手段である。目的意識が受験一つとっても明確に表れている。

日本人の場合、USAの大学出身者は専攻分野にもよるが、日本社会の中で優遇されることもあるが、やはり学閥などに左右されることもあるので、一概にそうとも言えない。やはり一時期はやった、日本の有名大学+USのMBAコースがエリートへのステップかもしれない。

なぜ帰国子女枠を推奨するかというと、約2年以上の留学実績と、TOEFL/SATのスコアが基準を満たしていれば、推薦入学扱いで日本の有名大学に入学することができるからである。
もちろん留学期間中は、英語漬けになるのでそれなりの努力は必要であるが、同じ大学を受験する苦労と難易度に比較すれば、やさしいことは明白である。

留学期間中の日々の努力が、有名大学への近道になっているわけだ。
共通一次試験などの制度もあり、以前のように一発受験のプレッシャーは少なくなってきているが、受験はテストであることには違いない。
運命や体調などの環境に左右され、悲劇が起こる可能性もある。

様々なことを考慮すると、志望校や専攻がほぼ決定しているのなら、その学校の帰国子女枠受け入れ枠を検討し、思い切って留学してしまうことも受験対策としては有効であると思う。
もちろん、留学するとなると費用はかかるわけだが、受験対策の進学塾~予備校代、家庭教師の費用などは、受験と名がつくだけで通常の2~3倍に跳ね上がる。

総額の費用及び、社会で通用する英語をマスターできる価値も考慮に入れながら、受験のために留学することは、有効的な受験対策の一つであることに違いない。

2009年9月14日月曜日

サイパンの連邦化とビザプログラム

USAのDHS(国家安全局)から、ようやくグアム-サイパンのVISAプログラムの内容が発表された。
予想通り、2009年11月28日以降、日本人の場合は観光VISAの場合45日間の滞在が可能となる予定だ。
中国やロシアの人たちは、VISAが必要となり観光客が産業であるCNMI(北マリアナ連邦)としては、大きな痛手となることは間違いない。

1~2年前より連邦化が顕著に進行し始め、CNMIに居住している人たちのVISA更新が厳しくなるなど、VISAに関する様々な問題が沸き起こっていた。
未だすべての種類のVISAに対する処遇や対応策などの詳細は出ていないようだが、追って内容が明らかになってくるものと思われる。

45日間と言うと、1ケ月間の短期留学を希望される生徒さんには、サイパンでのアクティビティ等を満喫する余裕もでき、ちょうどよい期間ではないかと思う。
もちろん長い期間留学すればそれだけ英語を勉強する機会も増えるわけだが、その場合は最低でも1~3年間の正規留学を考慮された方が賢明である。

現在、日本語を駆使して話している自分の考え方や意見などを、年齢相応に英語でスラスラと話すことができるためには、今までの経験からすると最低でも2年間はかかるのではないかと思う。
この2年間が長いと感じるかどうかは意見の分かれるところだが、頑張れば2年間でネイティブ並みの英語力と異文化コミュニケーション、英語をベースとした科学・社会の基礎力が習得できると考えれば、さほど長い期間ではないと感じる。

学生VISAに関しては、本年度春より既にルールが改訂されているので一部修正され、US本土とほぼ同様なVISA取得システムになる予定である。
これでより一層サイパンがUSAに近づいてきたと思うのは私だけであろうか。

2009年9月10日木曜日

1週間からの短期留学・受け入れ可能なインターナショナルスクール

生徒が幼稚園~小学生低学年の場合、母子で留学されるパターンが多い。
英語が全く初めてという生徒から、インターナショナルスクールに通学していた生徒まで、英語のレベルも様々である。

サイパンに10数校ある私立学校で、1週間からの短期受け入れが可能な学校は数校ある。
数年前までは、定員オーバーする人気のある学校も、現在は韓国人生徒の留学熱が治まってきたせいか定員に満たない学年・クラスが出てきている。

英語を習得するという目的からすれば、1週間~1ケ月間の短期留学は、意味ないと考えられるかもしれないが、実際にはそうではない。

英語が全く初めてのお子様にとっては、アルファベットを覚え、英語に関心・興味を持つだけで成果はある。
クラスメートは多種民族なので、異文化を体験するにはこの上ない環境と思える。

また、英語を学習した経験のある生徒や、家庭内での英語教育を実践している生徒たちは、自分が覚えている英語が伝わることで自信を持ち、もちろん学校の先生が話す英語を100%でなくても理解できれば、相当な自信につながることは言うまでもない。

先月から1ケ月間留学している兄妹は、日頃から家庭内で母親が英語を使ってコミュニケーションをとることを実践されているご家庭である。
サイパンの私立学校に通学し始めて1週間もたたないうちに、担任の先生から、どうやって英語を習得したのかとお褒めの言葉をいただき、また他教科についてもクラスのトップクラスであると称賛された。
そのお母さんも、最初は自信暗記であったが、今まで実践してきた成果が英語圏で最大評価を受け、感激されていた。

サイパンの教育レベルは、決して低くない。むしろ私立学校ではUSAの平均以上のレベルにある。
そこで評価されたわけだから、英語圏のどこへいっても大丈夫と私も太鼓判を押した。

日本で英語を勉強している生徒たちも、実際にその英語が通じるのか、もしくは学校の授業についていけるのかと疑心暗鬼になっている側面はあるかもしれない。
そんな時は、短期でも英語レベルは評価できるので、最初から何が何でも長期留学と気負うことなく、英語に触れてみる、あるいは自身の英語レベルをチェックする意味で、短期留学は意味があるのではないかと思う。