2009年8月30日日曜日

帰国子女枠とSAT

日本の夏休み期間も終わり、Kohinoorのサマースクールへの最後の参加者も帰国した。
今年の夏は異常気象の影響で、雨が降り続くことが多く、快晴のサイパンがどこへ行ってしまったのと思えるような天候状態だった。
ツーリストの中には、一度もマニャガハ島に行けず、散々な思いで島を後にする方も多かったようだ。

私立学校の新年度は8月初旬から中旬にかけて、公立高校は政府の予算削減で、今年も1ケ月間遅れの9月8日からの新年度開始予定である。
予算がないからと学校の始業を1ケ月伸ばすことは、日本では考えられないこと。それがまかり通ってしまうのが南国サイパンのお気楽な所。

そうはいっても、アメリカの大学を目指す生徒たちは、始業前から加速度モードに入ってくる。
夏休み2ケ月間を有意義に過ごしたか、遊んでしまったかで新年度のスタートモードが変わってくる。これは日本でも同じことだが。

以前から、日本の中学入試・大学入試の帰国子女枠入試のことについて述べてきたが、今週留学に深い関心を持ち来島された親子も、この制度を念頭に入れというより利用して、日本の難関大学への入学を目指しているご家庭であった。

サイパンの6年生修了時で英検2級程度の英語力なので、その後まだ6年間も英語漬けになる環境にいることを考えると、どの程度の英語力になるのかはTOEICによく出るVocabularyの難易度の比ではない。
英語が得意という日本の大学生やビジネスマンたちが見たこともない単語が頻繁に出てくるSAT(アメリカの大学入試のための共通試験)英語のVocabularyをマスターしていくわけであるから、この過程を英語圏で過ごした学生たちの英語力は、すさまじいものがある。

青少年時期に英語をマスターすれば将来有利であると考えるのは、時代遅れかもしれない。どのレベルの英語力をマスターしたかによって、判断される境遇が目の前に迫って来るのを、田舎のサイパンでもひしひしと感じる。

大学受験のために多教科必要な日本の国公立大学を目指すのなら、現役から予備校へ行って費用をかけ、はたまた浪人するより、英語・数学だけのTOEFL/SATで高得点をマークして、有名国公立大学に入学する手も近道ではないのではないかと考えさせられる。

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